夜の魔物

「夜間の騒音に関して近隣住民から苦情がきています。と大家さんから手紙が入っていた。近隣住民て僕以外にあと一人しか住んでいないやないかい。楽器とかステレオがうるさいんだって。たぶん。そんなこと言ったら僕だって多少の騒音は我慢してるけどねえ。よっぽどうるさいのかしら。なんだかちょっと生きづらくなっちまった。曲って夜に生まれることが多いのになあ。まあ。社会に生きるってそういうことですか。ロクデナシに貸す部屋はねえ。ってか。仕方あるまい。こうなったら家出してやる。もう帰ってこないんだから。ばいばい。」