忘れないで生まれたこと

奇妙礼太郎さんの弾き語りワンマンライブを観てきた。

どうしてあんなに素晴らしいのだろう。あんな風に歌が歌えたらとても楽しいだろうな、と、いつも思ってしまう。結構真面目にあれは国宝級だと思う。パッション全開暑苦しさ故の感動系のシンガーは数多くいるが、奇妙さんはそうではない。その瞬間瞬間を泳ぐように歌っている。決して力まず自然体に。天性のフェイクを駆使してその瞬間歌いたいようにメロディーが移動してゆく。どうやったらあんな歌が歌えるようになるのだろう?と考えたけれど、一つは場数もあるのだろうなあと思った。だってこのライブで211本目だよ今年。やばすぎるでしょ。今どきパンクバンドでもそんなにやらないよ。数をこなせば見えてくる歌の世界があるのかもしれない。曽我部さんもソロになったときに歌の力不足を感じてとにかく色々なところでライブをしたとインタビューで言っていた。そうかそうだよな。あれだけの一流の人たちがそれだけライブを重ねて進化しているんだ。わしもたくさんライブをせねば。来年はきたオファーは全て受けるくらいの意気込み+俺を歌わせろと各所にアピールしていこう。歌は歳を重ねる毎に成長してゆくはずだ。俺が奇妙さんや曽我部さんの年齢になったときにどんな歌い手になっているのだろう。想像するとちょっと楽しみだったりする。第二だか第三だかはわからないけれど、また人生が転がり始めていることを少しずつ実感している。一歩ずつ。また今日の出会いが何かしらこの先の未来に繋がっていると信じて。

明日も明後日も楽しみが待っている。今のところ俺は幸せです。